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電話局を変革する「CORD」とは何か?

現在の電話局は、サービスごとに異なる専用装置で構築されている。しかも、その多くにベンダーの独自仕様が用いられている。データトラフィックが急増し、またサービスの多様化も進む中で、このような複雑な設備構成は、CAPEX/OPEXの増大を招き、迅速なサービス展開のネックともなっている。そこでCORDでは、こうした既存の局舎設備の多くを、データセンターで広く用いられている汎用ハードウェアに置き換え、SDN/NFV技術を適用することで、通信事業者が抱える課題の解決を図ろうとしている。グーグルやフェイスブックなどのOTTプレイヤーのデータセンターは、汎用ハードウェアとSDN/NFV技術を活用し、運用の効率化やサービス開発の迅速化などですでに大きな成果を挙げている。この成功モデルを通信事業者用にアレンジし、電話局をデータセンターとして再構築しようというプロジェクトがCORDといえる。グーグル、コムキャストも参加CORDは、通信事業者のニーズに対応できるSDNコントローラーの開発を目的に2012年に発足したオープンソースの開発プロジェクト「ONOS(Open Network Operating System)」のユースケース検討グループの1つとして活動を開始した。その後、ONOS内で扱うには検討対象が広くなり過ぎたことなどから、2016年5月に独立したオープンソースプロジェクトとして改めてスタートを切った。CORDは、ONOSを主導する非営利の研究組織、米オープンネットワーキングラボラトリー(ON.LAB)によって運営されており、ONOSに参画しているON.LABのパートナー企業の大半がCORDにも参加している。昨年7月末時点でのON.LABのパートナーは16社だ。通信事業者・サービスプロバイダーではAT&T、NTTコミュニケーションズ、SKテレコム、ベライゾン、チャイナユニコム、グーグル、ベンダーではNEC、インテル、富士通、シエナ、エリクソン、シスコシステムズ、ファーウェイ、ノキア、ラディシス、サムスンが参加している(エリクソン、ファーウェイはONOSのみへの参加)。昨年7月のグーグルに続き、12月に新たに米CATV大手コムキャストが加わるなど、通信事業者以外にも広がりを見せている。また、これらパートナー企業だけではなく、CORDでは、コラボレーターと呼ばれる企業・団体も多数参加して仕様作りを進めている。日本の通信事業者では現在唯一のパートナーとしてONOS/CORDに参加するNTTコミュニケーションズの柏大氏は「当社は、ONOSの発足時にAT&Tともに通信事業者では最初のパートナーとなった。CORDはその後出てきたものだが、オープンな技術でどこまで実用的な仕様が実現できるか期待している」と語る。

NTTコミュニケーションズ 技術開発部 担当部長 柏大氏

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